家族が増えたよ「サウナトースター」



「サウナってね、どっちかっていえば苦手だった。でも気持ちいいんだよー」

こちら、つなかんの台所で船から直送マグロのブロックと格闘しながら、サウナについて語る一代です。

最近つなかんがSNSでアップしてる「サウナ」のことが気になって、緊急インタビュー。
なんとこの度つなかんに「移動式サウナ」がやってきた、という。
その背景にあるフィンランド式サウナのブーム。何やらナゾだらけだったので、聞いてみました。


きっかけは糸井さん

「去年の夏にね、ほぼ日の紹介で糸井さんがサウナトースターを連れてきてくれたんだよね。鮪立に」

サウナトースター?
「サウナカーの名前!ほら、パン焼くトースターっぽいからじゃん?それが雑誌に載ったんだよ」

サウナに車輪がついてるの?
「そうそう。いちおう車なんだけど中がサウナになってて入れるんだよー」

「それでね、今年の事故があったあと、一代さんに元気になってもらいたい!って糸井さんが想ってくれて、サウナカーの持ち主から、そういうことならじゃあつなかんに置きましょうって言っていただいて」


フィンランド式サウナ

サウナって全裸で入るあのサウナでしょ?外にぽんって置いてあってどうやって入るの?
「裸では入らないんだよ!」
ふーん。

「あ、でもとんがり帽子は被るのね。あのー…脳とか守るためね」
…脳?

「そ、…脳とか、髪とか」
ぼうしかぶるの?
「フィンランド式はねー」

そのそもそも「フィンランド式サウナ」って何?アンカーコーヒーののりこさんがすごいいいよ!ってこの前言ってたけど。

「ほら、フィンランドって寒いところだし…サウナいいんじゃない?」
「湖とかどぼんってそのまま入れるみたいよ…」


…一代解説じゃ全然伝わらないので、調べました。


(「コヨーテ No.60 Winter 2017」p.86 より)つなかんで読めるよ!

日本では、高温すぎず、ロウリュが行えるサウナのことをフィンランド式サウナと呼ぶそうです。サウナの本場は実は北欧フィンランドなんです。

ロウリュ?
ロウリュっていうのは、サウナ内の焼け石(サウナストーン)にじゅじゅじゅ〜っと水をかけて蒸発させることで、発汗作用を促進したり、水によってはアロマの効果を出せたり。

フィンランドでは、クールダウンのためサウナを出てそのまま氷の張った湖に入ります。さむそう。
日本のイメージと違って、北欧の森、湖畔、大自然の中に、サウナの小屋があるみたいです。

熱から頭や髪を守るためムーミンのスナフキンを思わせるサウナハットを被ったりもします。厚手のフェルト素材なので、入るときに濡らしてたっぷり水を含ませるんだってー。

ほかにも、ヴィヒタと呼ばれる白樺の枝葉を束ねたもので身体をばしばし叩いてくれるウィスキングというサービス(血行がよくなるんだって)があって…そのスタッフをウィスキングマイスターと言い…

…なんだかいろいろおもしろいので、ぜひ検索してみてください。(結局。)


「ここ(鮪立)は自然も豊かだし、目の前は海だし、フィンランド式サウナにはぴったりの環境なのよ」

さすが。この女将は、詳細はちんぷんかんぷんでも、おさえるところはおさえてます。


(同 p.90)去年の夏の写真。鮪立の大自然とサウナがすごくマッチしてて不思議!


家族が増えた

これからこのサウナトースターにはどうなってほしいです?

「このサウナを通じて、また新しい仲間ができてくれるといいなぁ。一緒に感動し合いたいってカンジ」


“いいねって言われることは時間が経つと、寂しくなることがあるんです。(中略)結局、友達が来てくれる方が嬉しいんだよね。そういうサウナができるといいかな。”
糸井重里さん (同 p.93)


たまたまじゃないんだろうけど、たまたま糸井さんと同じようなことをおっしゃる。

「なんかさ、サウナトースターをじぃぃっと見てるとさ、私の味方が増えたような気になるのね。家族っていうか」
「かわいいっちゃ、サウナトースター」

へぇぇ。確かに。アンパ◯マン号みたいだし。

「そー!しんばもそう言うの!指さして!」

「だから、サウナがたまに出張するんだけど、がんばっていってくるよ!って言ってるみたいで。気仙沼中飛び跳ねてさ。それもかわいくて。だからさ活躍できる場も増やしたいよね〜」

普段はつなかんの横にちょこっとただずむサウナトースターくん。
すっかり新しい家族ですね。

「そうそう。常にそばにいてくれるっていう気持ちが強くなる。あぁ、今日もちゃんといてくれたぁって思うのね」

「独りじゃないんだっていう安心感。たぶん糸井さんの想いがあるのかな?」

今月の10日には、つなかんでイベントも開きました。
サウナハットをつくるワークショップがあって、手作りカレーを食べて、サウナ入って、ほっとな1日を過ごしてもらうという企画。


(KSC(KESENNUMA SAUNA CLUB)も結成!)


(ぼーっと冬の陽にあたる。ひゃ〜生き返るー)

つな蔵やツリーハウスに続く、つなかん周りの新スポット。
気仙沼でフィンランド式サウナ、いかがでしょう。

「入りたい人は入りにきてね!火を焚くようだから、4人以上くらいで来てくれるといいかなぁ」

今回はこの辺で。
メリークリスマス〜♪


(しんばさん、ツリーとリースを作って来ました)

(文・加藤拓馬)