2015年に5回も来てくれた田村さん、通称「たむらっち」のレポートです。
たむらっちは、ごはんを美味しそうに食べるてくれます。
また、「公募のスタディツアー」「ひとり旅」「仲間と」「家族旅行」「会社の研修」と、こんなにいろんなパターンで来ているだけでも珍しい人なんですが。なんと今年は、今までは縁もゆかりもなかった東北に埼玉から移住するんです。
これから岩手県遠野市という町で暮らします。つなかんから車で2時間くらいの場所なので、連泊のお客さんが日帰りで遊びに行ったり、2泊目は遠野の方で。という方もいらっしゃいます。
つなかんからは、そういう距離にある場所ですので、遊びに行く際はたむらっちまたは、つなかんへご一報を。
では、レポートをどうぞ。
田村淳一
「地元の食材を使い、生産者と料理人がこんなに近い場所は、東京にはないです。」
気仙沼と、つなかんに初めて訪れたのは、2015年4月。東北オープンアカデミーのフィールドワーク先としてでした。震災後初めての東北。当時駆けつけられなかった身として、今さら行ってもいいのか??と不安と緊張感がありながらも、今行かないといけない気がして向かったのを覚えています。フィールドワークでは、地元の経営者に様々な話を聞かせてもらいました。アンカーコーヒーのやっちさん、臼福本店の臼井さん、団平うどんの塩田さん、BEXIの宮井さんの話を聞かせていただたきました。臼井さんの遠洋マグロ船に乗りやっちさんには気仙沼市場を案内していただき、マザーポート店のオープニングパーティにも参加。
2日目の夜に訪れたのが、つなかん。いちよさんは事前に聞いていた以上にパワフルで楽しい人でした。
濃厚で刺激的なフィールドワーク。地域や日本の未来について熱く語る人々、課題に対して諦めずに闘う人たちの熱量に触れ、東北の復興、これからの変化は他人事ではなくなりました。もっと知りたい。そこに身をおいて、自分は未来に何ができるのかを感じ、考えたい。そう思い、はじめて訪れた4月のあと、5月のGWにもまた気仙沼に向かっていました。そしてその後も、何度も。
昨年最もつなかんに宿泊したのが私の様です。私の地元は、和歌山の南の方。地震、津波もこれから起こるかもしれない場所。気仙沼を自分の地元と、現地の人たちを未来の自分と重ねていました。
(その日のお客さんたちと)
いつしか、つなかんは自分のもうひとつの居場所に。ベースキャンプというか、東京に住んでいながらも、頭をリセットし自分の生き方について考える場。つなかんスタッフや、宿泊者、地域の若者がよく集まって一緒に会話をするので、「今日はどんな人がいるかなー」なんて考えながら車を走らせて毎回通ってました。
そして、食べ物が美味しい。
都内にも美味しいお店はたくさんありますが、地元の食材を使い、生産者と料理人がこんなに近い場所は、まずないです。季節ごとの食材を活かした料理と「食事の時間」は本当に楽しいです。
いちよさんの牡蠣や食材の説明も面白い。
「この魚は誰が獲って来たんだよ。イケメンだけど、まだ独身でさぁ!!魚獲るのは上手いんだけどなぁー」
「今の牡蠣はこんな状態なんだよ。もうすぐ産卵期でね・・・」
時期によって牡蠣の味が変わることも覚えました。牡蠣寿司なる、オリジナルメニューもあります。
から付きウニを使ったウニ丼。これは、つなかんから歩いて10分のところにある唐桑番屋で食べた昼食です。もうすぐ夏だな、ウニの季節だな、なんてことをこの旅行記を書きながら思い返しています。
つなかんごはんでのマイベストは、秋に食べたさんまご飯。
今年も、さんまご飯食べたい。
何度か気仙沼に通っていると、料理長のりょうすけさんに「田村っち、そろそろ気仙沼で何か企画してよ」と声をかけられました。考えるだけではだめだ、何かしなきゃ。はっとさせられたのを覚えています。(なんとなく、そういうこと好きなんだろうなと思ったのでした。(りょうすけ))
そのあと、会社の先輩と後輩を連れてツアーを開催しました。僕がそうだったように、震災後東北になかなか行けてなかった、という人も実は多かったのです。
(アンカーコーヒーにて)
さらにそのあと、勤めている会社でボランティアツアーを企画し、より多くの人が参加するツアーを実施しました。
ボランティアツアーでは牡蠣の種の選別と、海に投げ込むところまでをお手伝いさせていただきました。
その牡蠣が今年の夏に出荷できるようになるとのことで、再度会社のボランティアツアーで伺う予定になっています。
懇親会で、現地のまちづくりサークル「からくわ丸」の皆さんと、偶然居合わせたなすびさんと。
というような感じで、何度もお邪魔させていただきました。毎回、いちよさんの変わらないテンションと面白さ、りょうすけさんの美味しい料理に癒されています。
去年、東北に通いつめて、地方で働くということを考える中、目指すものが共感できる環境と仲間に出会いました。
今年は7年勤めた会社を辞めて、岩手県遠野市で働くことを決めました。遠野では地方で起業する人たちを支援する活動をします。いちよさんに報告した時には、「たむらっちを遠野に取られたー」と言われてしまいましたが笑。遠野はあくまでスタート地点で、今後気仙沼でも、地元でも、他の地方でも仕事ができるような人になっていきたいと思っています。
こう振り返ってみると自分の人生の転機に、つなかんは深く関わっていました。
いちよさんをはじめとしたスタッフのみなさん、ありがとうございます。そして近くなりましたので、これからもよろしくお願いします。
おわり。
たむらっち、ありがとうございました。「そこに身をおいて、自分は未来に何ができるのかを感じ、考えたい。」僕もそういう気持ちでここにいます。遠野にも遊びに行きます。